「もうお前用済み!」

      そう言わんばかりに猛烈な勢いでデパートを出て行くテケレツ

      そのテケレツを追うように外へと出ると、信じられない光景が眼前に広がった


      な、何と!何とあの・・・あのテケレツが自らタクシーをつかまえて交渉をしているのだ

      

      自分を含めて2人以上いた場合、面倒臭いことは全て仲間に丸投げをして

      メンバー間の信頼を単位で表すと「ナノ」となってしまい

      複数兄弟の長男だというのに弟達から全く尊敬される事の無い


      あの「漢の中の漢」テケレツがである!!


      「彼が人の為に行動する姿を見つけるのは、砂漠に落とした砂を見つけるよりも遥かに難しい。」

      そう言われているテケレツの姿は、まばゆいばかりに輝いていた

      あまりの事に私も目頭が熱くなるのを抑えきれなかった


      しかし感動してばかりもいられない

      なぜならテケレツと言う男は本人がプラスになると思う行動を起こしても、必ずマイナスになってしまうという

      人には無い素晴らしい特技を持っているからだ

      最悪、宿に帰る事が出来ないという状況すら考えられる

      

      そこで問題だ!

      この緊迫した状況で、どうやって宿まで帰るか?


      3択−ひとつだけ選びなさい


      答え@ ハンサムなテケレツさんに代わり、八雲がタクシーをつかまえ交渉する


      答えA 仲間がきて助けてくれる


      答えB 帰れない。現実は非情である。


     

      私が○マルをつけたいのは答えAだが期待はできない・・・

      10分前にGOGOBARに向かったタカシーノたちが、ここに都合よくあらわれて

      アメリカンヒーロー・コミックのようにジャジャーンと登場して

      「まってました!」と助けてくれるってわけにはいかない


      やはり答えは・・・・・・・・・・・・

       

      @しかないようだ!


      私はそう心に強く念じ、テケレツの元へと歩みよった、すると・・・


      「交渉終わりました!このタクシーがカオサンまで100バーツで乗せてくれるそうです!」


      なんとテケレツは全てを終わらせていたのである

      私が呆然としていると、テケレツは


      「さあ、乗りましょう。」


      そう力強く言うと、私は黙って頷きタクシーの中へと乗り込んでいった。


      流石テケレツだ、役者が違いすぎる

      私の懸念など遥か彼方へと吹き飛ばしてくれた

      今はもうテケレツへの感謝の気持ちだけが自分の感情を支配している

      さあ後はカオサンへ、そして宿へ帰るだけだ!!


      そう思った矢先の事だった

      タクシーの運転手がいきなり私とテケレツの方へ振り向くと


      「オキャクサン、ヨシワラァー?ススキノォー?スケベースケベェーイッパイーー」



      


        


    


    答え


     −B


       


             答えB



             

                 答えB